020 MACHIYAMA KOTARO
Copyright © Machiyama Kotaro
PROFILE
Name : Machiyama Kotaro
Location : Tokyo, Japan
Site : loopool
INTERVIEW
差し支えなければ、ご出身はどちらでしょうか?
千葉県の出身になります。千葉県といっても千葉市から電車で1時間ぐらいかかる、九十九里浜沿いの田舎町です。家からは海までは結構遠いのであんまり行ってはいないんですけど……。
先日、友人と南房総から九十九里浜の近くまで行ったんですが、千葉という場所へのイメージがあまりなかったせいもあって、山と海のきれいさに本当に驚きました。
南房総、綺麗ですよね。
子供の頃に親に連れて行ってもらった事はあるのですが全く覚えておらず、一昨年くらいに千倉という町に一泊した時、住んでる時にもっと行けば良かったと後悔したくらいでした。
特におすすめの場所などはありますか?
残念ながらあまり行った事はないので、これから行こうと狙っているところを2つほど。
1つは「鋸山」。大仏もあって以前何かの雑誌の珍スポットのページでみてから気になっております。ひょっとしたら最近の山ブームで人気かもしれません。
2つ目は「いすみ鉄道」、沿線の景色がムーミン谷に似ているという事からムーミン列車なる物があるらしいのでぜひその景色を見たいと思っています。
私もムーミン谷に行ってみたくなりました。
では普段の日常の中で、好きな場所や落ち着ける場所があれば教えてください。
ぼーっと出来る場所、公園、見晴らしの良い場所、昭和の香りのする下町、最近行った中では谷中がよかったです。
谷中はギャラリーのスカイザバスハウスと、最近友達が「続々展」という展示に参加してたのでそれを観に行きました。
谷中や根津の辺りは、本当におもしろいお店も多くて楽しいところです。谷中以外にもお気に入りのギャラリーはありますか?
一番よく行くのは、「ニュートロン東京」、「hpgrp GALLERY TOKYO」です。その他、清澄白河の「小山登美夫ギャラリー」、新宿の「AISHO MIURA ARTS Inc.」、「新宿眼科画廊」、六本木の「GALLERY TRINITY」、「GALLERY MoMo」、銀座の「ギンザ・グラフィック・ギャラリー」、「資生堂ギャラリー」などです。
たくさんありますね。私自身ギャラリーは美術館とも違って少し構えてしまうのですが、町山さんがギャラリーへ行く時の心構えや目的のようなものはありますか? 例えば、良いアイデアを盗もうとか、アーティストさんとのコミュニケーションを重視したいなど。
刺激を受けにっていうのはあると思いますが、そこまで身構えて行く事は最近あまりないです。
近くに寄ったからふらっと行く、お気に入りのお店に入る感覚に近いかもしれません。結果として良い作品に影響を受けて帰り際にやる気になったりうちのめされたりはしていますが……。
お気に入りのアーティストはいますか?
David Downtonの作品を見てファッションイラストが描きたいと強く思いました。
Cecilia Carlstedt、池田満寿夫、北斎、ロートレックは、現在のテイストの参考にしています。
それから、ジョアン・ミロ、木村忠太、フランソワーズ・ジロー、津上みゆきは、人物とは別にペインティングもやっているので、抽象的な感じではここらへんの作家が好きです。
その他、自分の作品の変化によって変わっていったりします。
それぞれ、町山さんの作品に通じていることがよくわかります。
ご自身の作品が「変化」するということですが、その変化はどういったところから起こりますか? 今までで一番大きく方向が変わったと思えることなどがあれば教えてください。
またこれは、バリエーションが増えたという感覚よりもやはり変化なのでしょうか?
まだまだ壁を感じ前に進むための変化を必要としているのですが、そういう時に自分の完成系に近い作品群や的確なアドバイスを頂くと変わったりしているような気がします。
現在のタッチになってからがらりと変わる事は無かったのでバリエーションを増やしている感覚に近いかもしれませんが、数年間隔で見て行くと変化と言える変わり方をしているかもしれません。

町山さんが絵を描き始めた時期やきっかけを教えてください。
美術系の大学ではあったのですが、在学中は絵を描いておらず、3年の時、ボールペンで線を引くのが気持ち良く思えた頃から落書きが増え始めました。
その後、Webの仕事を1年やり退社、3ヶ月半東南アジアをバックパックして帰ってきて、どうしようかと思った時に絵でどうにかならないかと思いはじめました。
そこでどうにかなるというのもすごいことですね。
バックパックは、どちらへ行かれましたか?
なかなかできないことなので、バックパックをしている人が、何を見てどう感じるのか、とても興味があります。一番印象に残っている景色や人の姿があれば、是非教えてください。
行った場所としてはタイ→カンボジア→ベトナム→中国→ラオス→タイ→帰国になります。
一番印象に残っているのはベトナム北部の町で山岳民族のおばちゃんの家に泊まった事です。雨の中4、5時間バックを背負いながら滑りやすい山道を登ると、棚田の中にポツンと一軒ほったて小屋があり、そこに泊まらせてもらいました。
歓迎のため、飼っている鶏を絞めてくれて、それを食べるために祈祷師のようなおばあちゃんが火を前に2、3時間飛び跳ねながら儀式をおこなってくれた絵は印象的でした。
儀式が終わる頃には暗くなりどこから来たのか多くの人たちが部屋に集まり宴会です。それからはひたすら乾杯でどぶろく(酒)を一気飲みでした。
最終的には潰されて寝ていましたがとても刺激的な数日間でした。
圧倒される話です。もしかすると通常のバックパックの中でも特に刺激的なエピソードかもしれませんね。
また絵の話に戻りますが、町山さんが描くときに心にとめていることはありますか。
バランス、ラインが生きているかどうか、形や色の美しさを重視しています。
おっしゃる通り、素晴らしいと思います。
実は私自身がたまに思うことなのですが、及ばずながらデザインという作業を行う場合、「こうしたら良いデザインになる」という確固たる何かがあって絵を描いている訳ではありません。「まず手を動かし、できたものを評価している」という感覚が強いのですが、町山さんの場合、ラインが生きているというのは描く前から何かがあるものでしょうか? それとも描いてから判断するものですか?
僕も「こうしたら良い物になる」という確固たるイメージがあって描き始めることは少ないので、最初に完成のビジョンが明確に見える人に憧れてしまいます。
ラインについては描いてからのの判断です。まったく同じ軌跡のラインでも勢いや強弱で何かしっくりこない事があるので描きながらの判断になってしまいます。

自分と同じ感覚の方がいると思うと勝手に救われた気分になります。
町山さんが最近良かったと思えるようなこと、心に残っていることなどはありますか?
お寺での音楽イベントが好きでたまに見つけて行くのですが、先日イベントの先攻入場整理券をもらうために初めてお寺の朝のおつとめ(晨朝勤行)に行ってきました。早朝のお寺は金色の舞台(?)に朝日が差し込み、お坊さん数名が並んでお経を読んだりお話を聞いたり、とても荘厳で美しい景色でした。金と柱の黒、そして少し入る赤の装飾色、だいぶ金色に魅せられてしまいました。今後の作品にどうにか金を入れたいなともんもんとしています。
私も日本の金色は品があってとても好きです。町山さんの作品にもすごく合うと思います。
それはどちらのお寺でしたか? 普段見慣れた場所でも、単に早朝出かけるだけで空気が全く違うと感じられますが、それがお寺のような場所ではなおさらでしょうね。
築地本願寺です。早朝の静かな光と凛とした空気感が良いですよね。朝は弱いのでめったに起きられないのですが……。ちなみにその後、初の築地市場もなかなか面白かったですよ。
私も築地はよく行くんですが、本当に楽しくて美味しい場所です。
ではこのサイトのテーマを忘れないように最後の質問です。普段、環境やエコについて何か思うことはありますか?
「こんなもんでいっか」という気持ちで作られた商品(捨てる事を前提とした商品、無理矢理、購買意欲を掻き立てる商品)をできるだけ買わない。長く使える良い物を購入するようにしています。
お金を個人に還元し大手企業ではなく頑張っている個人を応援したいと思っています。昔「不思議の国のNEO―未来を変えたお金の話」という本を読んで、お金(社会)についての考え方に影響を受けました。
町山さん、お忙しいところ、本当にありがとうございました。最後のエコについてのご意見はとても現実的で、個人としてはとても理想的だと思います。
上記は、メールにて何度かやりとりさせて頂いたものをまとめたものです。(interviewer: hasegawahiroshi)
2010.8.28
